フリースタイルカヤック | 高久 瞳

* フリースタイルカヤック | 高久 瞳

2012年 | 初ワールド体験
将来は海外でカヤック三昧の暮らしをしたい。フリースタイルカヤックに人生を捧げているうちに、いつしか抱いていた私の夢です。その第一歩としまして、まずは世界を知るためにアメリカへ行って参りました。

初めてのワールドカップ出場で、不安や戸惑いもありましたが、行くからには上を目指して戦いたい!という気持ちで挑んできました。3戦行われた試合の模様を交えて感想をお伝えできればと思います。

1戦目ロックアイランド
スポットは周期のあるフラッシーなウェーブホールです。大会の前々日から練習を開始したのですが、3時間限定の放水に50人待ちという状況…。1日でたった3回しかエントリー出来ません。ブラント、スピン、ループ…自分は他に何が出来るのか?波の攻略も出来ないままに、当たって砕けろという気持ちで本番に臨みました。しかし、なんとビギナーズラックで予選を6位通過!点数は低かったのですが、コンディションが厳しめで他の女子選手も苦労していたようです。そして進んだセミファイル、自分のスポット滞在時間が最短に終わってしまい、結果は7位。技にいく以前の問題で、フラッシュせずに45秒乗る練習不足を感じた試合でした。

2戦目ピジョン
スポットは横幅のあるフレンドリーなホールです。女子選手のルーティンはループ、ゴジラ、フェリックスなどが中心でした。私はループ、カートの他に練習でとりあえず形になっていたマックナスティにトライしたのですが…うまく残したつもりでも点数が入りません。予選通過出来ず13位で終了、ジャッジを意識した戦い方を知らない事に気付かされました。そして本番になると45秒をフルに使いきれない自分は、まだまだ修行が足りません。

3戦目ナンタハラ
癖のあるパワフルなホールです。やられる前にやれ!という気持ちで臨んだ予選ではベーシックな技で手数を稼ぐことが出来て、上手いこと5位に滑り込みました。しかしセミファイルでは、今度こそ!と攻めていったマックナスティがやはり得点にならず…最終9位でした。満足なライドができない自分の実力が悔しく、リベンジしたい思いでいっぱいです。

3戦を通じて、自分が武器に出来る技の少なさを痛感しました。得点の高い技は特に、完璧に出来ていないと点数が入りません。また、ベテラン選手は試合の中でコンディションに合わせてルーティンを変えるなど、技以外にも豊富な戦術を持っています。最終的には自分との戦いになりますが、やはり完成度・技から技へ繋ぐスピード・試合経験を積むことが、今後の課題となりそうです。

公式練習期間は国別に1日1時間の割り当てしか乗れず物足りなく感じることもありましたが、試合観戦の中では海外選手達の神技のようなライドにひたすら感動しておりました。お手本のように美しい技を次から次へとリンクさせながら45秒間無駄なく動き続ける事が出来るなんて…。世界トップ選手の演技はこんなにも素晴らしいものか、と鳥肌が立ちました。日本では聞いたこともないような技を目の前で見て来られるのが世界戦の醍醐味かもしれません。さらには海外の選手達が皆とてもフレンドリーで、英語が話せなくても快く友達になって下さるという魅力もありました。

今回の初ワールドカップはとにかく刺激的で収穫のある遠征となり、こんなにも素晴らしいイベントに参加出来た事が何より幸せでした!!初参戦でこのような経験ができたのも、沢山の方に勇気をもらい支えて頂いたおかげです。応援して下さった皆様、本当にありがとうございました。また、右も左も分からない私をアメリカまで連れて行って下さった松永選手を始め、石田選手、末松選手、諸先輩方に改めて感謝申し上げます。ご一緒して下さった皆様、大変お世話になりました。この貴重な経験を糧に、さらに精進致します!

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フリースタイルカヤック | 高久 瞳

フリースタイルカヤック | 高久 瞳

* フリースタイルカヤック体験記 | 海外でカヤック三昧の暮らし

* Result 過去の戦績

2014フリースタイル ワールドカップ総合優勝。女子K-1種目において第1位。史上初の金メダル獲得。
2019年 フリースタイル世界選手権優勝。女子K-1種目において第1位。史上初の金メダル獲得。

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